人道 人権援助活動◆◆  

■第12回ホームレス食事提供活動基金募集講習会
 平成15年5月18日

日本館が13年間続けているホームレスの方々への食事提供はすでに3万食に及び、活動はコミ二ティーで大きな評価を得ています。この予算は合気道日本館主催の1日講習会によって集まった講習費、賛同者からの寄付によって運営されています。今回も本間館長の指導の下、多くの日本館メンバーが参加しました。この会には円心空手サバキチャレンジ、'03ミドルチャンピオンのマイク二宮、円心空手指導員も参加、合気道に弱い、突き,蹴り、および其の対策について、1時間の指導をうけました。二宮指導員は円心空手創設者、二宮城光氏の御子息です。またご兄弟の光一君、城太君、そして仲間7名も息のあった指導をしてくれました。本間館長の指導は合気会指導マニュアルに沿った基本技、崩しを大切にした応用技を中心に指導されました。本間館長は「足の動きをはっきりと見せるため」と午後からの稽古においては袴を脱がれ指導されました。この指導の中で、なぜ合気道には蹴りが無いのか?の質問に答えられました。最も合気道人にとって知りたいながらも灰色の部分といえる質問にこのように答えられました。「歴史的にたどれば幾つかの明確な理由がありますが其の一つ、簡単な理由は身に着ける衣装です。武士階級の者は日常は足首まである着物を襦袢をいれて最低3枚の着物を重ねて着ています。外出等の時はその上に袴をつけます。しかも通常はスカートの様な又の割れていないもので、乗馬や激しい行動のときには現在、合気道の方々が着ける袴、つまり又の割れた袴を着けました。割れていない袴は勿論、割れた袴も中の着物が邪魔になってとてもじゃないけど足を高く上げて相手の側頭を蹴ったり、直蹴りを相手に取られる前に引き戻す事など出来なかったのです。高い横蹴りなどすると七面鳥が威嚇で羽を拡げた様でどうもサマにならないし相手に袴ごと掴まれてしまう。かといって緊急の時、相手にマッタをして袴を脱ぐなんて笑い話、戦には鎧を着けていたので足を高く蹴り上げるなど、重量は勿論、鎧そのものが障害となり、ひっくり返ったら命取り、つまり蹴りは刀を武器として持つ武士階級にとって実用性の無いものであったわけです。せめて相手の膝から下を払うか同時に倒れるのを含んだ上で払い揚げる程度だったわけです。現在の蹴りや拳を使う武道は廃刀例のあと効力のある武道となったと云っていいでしょう。武士階級のたしなみとしての柔術、その系統と言える合気道にはその面影が残っているわけです。よく合気道の達人を自称する人が蹴りに対して安易な自信を誇示する時がありますが、実際はなんの研究も無いのが現在の状況でしょう。少なくともその威力に対して敬意をもち教えを受ける態度が発展する武道家といえるでしょう。二宮館長が3本の束ねたバットを蹴り切る姿には何者も納得させる武道の技、精神性が凝縮されておりおおいに尊敬し、かつ友人としてお付き合いできる事を光栄に思っています」
今回は寄付金などを含め合計60万円余りがAHAN財源として集まりました。有難うございました。
講習会終了後、参加者は日本館庭園で本間館長主催のバーベキューを楽しみました。      
(詳細は地域奉仕活動人道人権援助活動をご覧下さい。)


袴を脱いでキック

本間館長も袴を脱いで

円心空手スタッフ
後方中央、本間館長の右が二宮マイク、左に二宮光一、中央前二宮城太の3兄弟、そして仲間たち